我々の身近に存在する環境は、非市場の価値であることから、その価値を定量的に示すには、何らかの方法が必要となります。
当研究室では、マーケティング分野で発展してきた手法であるコンジョイント分析の環境分野への応用に取り組んでいます。
現在、主に扱っているテーマは、身近な水辺の価値を金銭で計測する、というものです。
例えば、ある施策を行うと、水はきれいになるが、お金はたくさんかかる。一方の施策は、水はそれ程綺麗にならないが、お金もあまり払わなくていい。といった、いくつかのシナリオペアを、住民に見せて、どちらが良いか選んで貰います。
その結果を統計学的に分析することによって、水が綺麗であることの価値を、金銭算定しよう、といった手法です。
この手法を使うと、ある施策を行う場合の費用対効果を知ることができます。先ほどの例でいくと、水を綺麗にする施策には、これだけお金がかかる、というコストは別途算定できます。このコストと、住民アンケートから求めた「水が綺麗になることの価値」を比べてみることによって、その施策がどれ程有効なのかの判断材料を得ることができるわけです。
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